消える物語
猿飛忍者伝とランプ・ド・アランジーナのライドブックを交換することで、四賢神の最後の1人を撃破したエスパーダと剣斬。そして神獣プリミティブドラゴンの力を借りて、ストリウスを倒そうとする飛羽真。最後の戦いが始まったその頃、世界の至る所で物語が消え始めていた。
今回でストリウスに呼び出された四賢神を全て倒しましたね。
「カラミティ・ストライクをまた使うのかな」と思っていましたが、今回はエスパーダと剣斬のライドブック交換で撃破という予想外の展開でした。
蓮は初登場時から賢人に憧れていたわけですが、2人が同じ陣営にいた期間は序盤の10話ほどとかなり短く、共闘することがあまりありませんでした。
なので、共闘だけで終わらずライドブックの交換という高度な連携もとった今回は四賢神との戦闘で一番好きな場面になりました。
蓮が最後に「強さの果て…」と言っていましたが、後の描写的に強さの果てを追い続けたいという意味でいいんでしょうか?
穴に落とされた飛羽真は、神獣プリミティブドラゴンに助けられ、再び戦場へと赴きます。
仮面ライダーセイバー プリミティブドラゴンは暴走フォームのはずですが、今回は飛羽真の意思に反して暴走はしませんでした。
「僕、お兄ちゃんのお話をもっと聞きたい。」
神獣プリミティブドラゴンがそう思い、飛羽真を守るため行動したから今回は暴走とは違うように見えたのかもしれません。
最終決戦が始まった一方、世界では物語という物語が消え始めていました。
しかも消える物語には、変身アイテムであるワンダーライドブックも含まれていました。
ワンダーライドブックの力を失い変身が解除されてしまい大ピンチの飛羽真、と結構やばい状況な訳ですが、個人的に疑問点が1つあります。
「ストリウスの持つグリモワールは消えないのか?」
公式サイトで見たところ、グリモワールは全知全能の書に限りなく近いワンダーライドブックらしいので、「全知全能の書は消えない」ということでいいんでしょうか。
新たなる全知全能の書
物語が消えたことで変身が解除され、一転してピンチに陥った飛羽真。そんな彼を助けたのは、ルナ・倫太郎・賢人、そしてノーザンベースの剣士たちの力だった。
神山飛羽真とルナ、そして倫太郎・賢人・大秦寺・尾上・蓮、7人の力と6本の剣が交わり、新たなるライドブック「ワンダーオールマイティ」が生まれました。
公式ブログによると、このライドブックは新たに誕生した全知全能の書とのことらしく、7人の思いから生まれた新たな本のようです。
このワンダーオールマイティで変身した「仮面ライダーセイバー ワンダーオールマイティ」は、見た目こそフレイムドラゴンのままでしたが、今まで剣士たちが使っていた全てのワンダーライドブックを扱える能力を持っていました。
クロスセイバーも10本の聖剣を召喚する能力でしたが、ワンダーライドブックは聖剣の2倍以上は数のあるアイテムなので、それだけでクロスセイバーと同等かそれ以上の力を持っていることが分かります。
このワンダーオールマイティですが、本編の描写的にもう1つ能力があるように思えます。
それは、「他の剣士たちの戦闘能力の向上」です。
飛羽真と共に変身した倫太郎と賢人は姿こそ通常のブレイズとエスパーダでしたが、相棒であるライオンとランプの魔神はブレイブドラゴンと一緒にワンダーオールマイティの中から出てきました。
そして、ブレイズとエスパーダもセイバー ワンダーオールマイティと共にワンダーライドブックの力を、ブックを読み込ませず使用していました。
そう考えると、上記した「剣士たちの戦闘能力の向上」というのも可能性としてはありそうですよね。
序盤から共に戦ってきたノーザンベースの剣士たちの想い、そして飛羽真の約束を信じ続けたルナの想い、その二つが重なって生まれたライドブックである「ワンダーオールマイティ」。
ルナの力があったから生まれたライドブックではありますが、飛羽真と敵対してまで信念を貫き通した彼らの思いが合わさって生まれたこのアイテムは、仮面ライダーセイバーならではのアイテムだと思います。
世界の終わりと物語の続き
ストリウスを倒したものの、なお崩壊し続ける世界。しかし、芽衣のとっさの行動と物語を愛するものたちの手によって、世界は生まれ変わるのであった。
感想を書いててなんですが、正直終盤の展開は頭の理解が追いつきませんでした。
「芽衣が世界に投稿をする→返信されたものが消えた飛羽真に届く→飛羽真が物語を書く→世界の崩壊が食い止められた」だと思うんですけど、肝心の物語を描く描写がないので確定させることができないんですよね。
飛羽真が1年間帰ってこなかったのは「消えた人々の物語を描いていたから」のはずですから、世界の再構築自体は本編で描かれていない気がします。
個人的にそこだけははっきりさせてほしかったなと思いました。
1年後の描写については、考えられる上で一番いいハッピーエンドだったと思います。
最終決戦で変身した10人は全員生存、メギドにされた人々も飛羽真の活躍で戻ってきて、始まりの5人とルナ・ハバトは新たなワンダーワールドに存在する。
上條大地と富加宮隼人、そして現在のマスターロゴスは生き返りませんでしたが、彼らは普通に死んだ人たちでありワンダーワールドともそこまで関係ないので、生き返る可能性がないんですよね。
個人的には、ストリウスが使っていた「私の英雄」というフレーズが、皮肉ではなく本来の意味で使われたのが嬉しかったです。
最終決戦で飛羽真に言われた「覚えているはずだ、物語は心の中で消えはしない」という言葉、このセリフを言われたからこそ、彼が全知全能の書を見た際に生まれた感情を振り払えたのかもしれません。
そう考えると、ストリウスにとって神山飛羽真は正真正銘の英雄なんですよね。
仮面ライダーセイバー、ついに最終回ですね。
正確には増刊号もありますが、仮面ライダーセイバー単独の世界はここで終わりになってしまいました。
私は飛羽真とノーザンベース組が敵対した時に1度視聴をやめてしまった側なのですが、今思えば再び見始めて正解だったと思います。
あそこで視聴を完全にやめていたら、ユーリや神代兄妹の魅力に気づくことなく終わっていた訳ですから。
次回はリバイスとのコラボ回ですが、予告だけ見るとゼンカイジャーに汚染されてる感じがありますね…。
追記
公式ブログを読んでたら、世界の崩壊を防いだ理由が書いてありました。
物語を失い消滅してゆく世界が、人々が心に抱いた「大切な物語」で満たされたことで崩壊を防いだように、飛羽真自身も「ワンダーストーリー」を書きあげることで新たなワンダーワールドを構築し、再び世界の安定を取り戻したのです。
仮面ライダーセイバー 第48章「新たなページが、開くとき、」あらすじ…
つまり飛羽真と芽衣、2人の行動で世界が救われたということだったみたいです。